大学・中庸 新釈漢文大系〈2〉 赤塚 忠 明治書院 (1967/05)
成分
原文1
古之欲レ明二明徳於天下一者先治二其國一。欲レ治二其國一者先齊二其家一。欲レ齊二其家一者先脩二其身一。欲レ脩二其身一者先正二其心一。欲レ正二其心一者先誠二其意一。欲レ誠二其意一者先致二其知一。致レ知在レ格レ物。
(中略)
自二天子一以至二於庶人一、壹是皆以レ脩レ身爲レ本。
( 『大学』第一段第二節 四四頁)
訳1
かつて、明徳を天下に明らかにしようとした者は、それに先だってその国を治めた。その国を治めようとした者は、それに先だってその家をまとめた。その家をまとめようとした者は、それに先だって自分自身を修めた。自分自身を修めようとした者は、それに先だってその心を正しくした。その心を正しくしようとした者は、それに先だって自分の意を誠実にした。自分の意を誠実にしようとした者は、それに先だって自分の知を極めた。知を極めることは、物事を正しく受け取ることにある。
(中略)
天子から庶民に至るまで、誰もが皆自分自身を修めることを根本とする。
評者独語1
政治・経済が混乱している昨今、この文章は為政者達を批判する場合に用いられがちでしょう。無論、それはそれで的を射ているのですが、最も大事なのは「自二天子一以至二於庶人一」、すなわち誰もがこのような意識を持って我が身を修めることです。
ちなみに、この文章は「平天下・治国・斉家・修身・正心・誠意・致知・格物」として「八条目」と呼ばれ、儒家思想の中で重要な位置を占めます。
効能
責任ある立場にあるものが、まず何をなすべきかを教えてくれます。
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大学,中庸,赤塚忠,新釈漢文大系,八条目,平天下,治国,斉家,修身,正心,誠意,致知,格物
Posted at 09/02/14 15:02 | Edit
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